文系PhDの日常

実学から遠い文系;博士号ほしい;海外留学中

読了本!『太陽と乙女』森見登美彦

森見登美彦さんの『太陽と乙女』を読み終わりました。

いやあ、久しぶりのモリミー(森見さんの愛称)。いいですな。

 

この本は小説ではなくて、エッセイ本?というのか、森見さんがこれまでに書いた小説以外の文をまとめたもの。自称「現時点での『森見登美彦エッセイ大全集』」。長期間に渡って発表されたものが収録されているので、文体の変化なんかも観察されて面白いです。

デビュー作『太陽の塔』が日本ファンタジー大賞を受賞する頃の日記なども収録されていて、大変興味深かったですね。

 

というか、この本を読んで初めて知りましたが、森見さんは休業期間があったのですね!

そのせいか「小説を書くとはどういうことか」「自分はどういうふうに小説を書いているのか」という点が深く掘られている箇所があったりして心打たれました。

 

あと「千と千尋の神隠し」について考察してる箇所がめっちゃ深い!!

そんな深読みしたことがなく、ただぼへーっと見て楽しんでいるだけだったので「え!?そういうことだったの?」と目から鱗が落ちました。

 

 

久しぶりに森見さんの本を読んで改めて思いましたが、この現実と妄想が地続きでナチュラルに混ざり合う感っていいですね。現実に対する見方が変わるような気がします。なんかもっと、夢があってわくわくできるというか。

 

 

読了後はまた『太陽の塔』が読みたくなりました。

この本の中で「自分探しの旅」について登場人物たちが話しているとき「『自分』は大英博物館に綺麗な小箱に入った状態で落ちていた」「そりゃあ見つからないわけですねぇ」みたいな阿呆な会話をしている箇所があって(細かい表現はうろ覚え)、何故か猛烈に好きなのですが、そういう圧倒的に阿呆で無駄だけど、面白みに富んでいて輝いている時間が好きです。

森見登美彦エッセイ本『竹林と美女』も、エッセイなのに嘘と真の混じり合う世界観がナイス。

 

ご興味ある方は是非。