文系PhDの日常

実学から遠い文系;博士号ほしい;海外留学中

研究者が書いた面白い本10選

バッタ博士こと前野ウルド浩太郎氏の『バッタを倒しにアフリカへ (光文社新書)』が第6回エッセイ・ノンフィクション部門を受賞しましたね。

おめでとうございます。

 

ポスドクでお金がなくなるところとか、涙なしには読めない。一方で、単身モーリタニアへ渡る行動力、言葉も分からない土地で研究を進める執念、「バッタ博士」を自称し本を出版する自己プロデュース力、暗い話題・辛い経験も笑いに変えてしまう精神力と文章力等、研究者として見習いたい箇所がたくさんあります。

 

ということで、今日は研究者の書いた本を10冊ご紹介したいと思います。10冊なので、さくさく行きましょう~ではいざ↓

 

① 森博嗣『喜嶋先生の静かな世界』

作者の自伝的小説と言われている本。小説全体に漂う静かで静謐な雰囲気が、象牙の塔で密やかに研究を進める研究者たちの生活の一面をよく映し出していると思います。

 

② 佐藤勝彦『眠れなくなる宇宙の話』

宇宙の話について平易な言葉で解説してくれる本。宇宙に漠然と憧れを持っているけど、詳しいことは何も分からないという人にお勧めです。

 

③ 前野ウルド浩太郎『孤独なバッタが群れるときーサバクトビバッタの相変異と大発生(フィールドの生物学』

上述の前野氏の著作。こちらはモーリタニアに行く前の日本での研究生活のことがメインです。しかし、こちらも熱量が半端なく、ぐいぐい引き込まれてしまいます。また、研究の進め方みたいなのがはっきりと分かるので、研究自体の面白さも追体験できます。

 

④ 上橋菜穂子『隣のアボリジニ

何度おすすめしたかしれない上橋氏の著作。初期の著作で、作者がアボリジニ文化人類学的な研究をしに、オーストラリアへ行った体験談です。情景が色鮮やかに浮かび上がってくるような、生き生きとした描写と作者の暖かな眼差しが魅力と思います。

 

⑤ 川上和人『鳥類学者だからって鳥が好きだと思うなよ』

題名からして笑かそうとしている感満載ですが、内容も「プークスクス」と笑ってしまう、読んでいて楽しい本です。一方で研究調査の様子が伺われる箇所もあり、鳥類学者ライフを体験できます。

 

⑥ 土屋賢二『われ笑う、ゆえにわれあり』

哲学者の本です。一筋縄ではいかない笑い。シュールな本なので、好き嫌いがちょっとあるかと思います……試し読みして感触を見てみてください。

 

⑦ 小川洋子岡ノ谷一夫『言葉の誕生を科学する』

ちょっと番外編。『博士の愛した数式』の作家・小川洋子氏と言語学者岡ノ谷一夫氏の対談本です。小川氏の質問が素人ながら鋭くて唸らされます。動物行動学者・岡ノ谷氏の提唱する「鳥のさえずりから言語が生まれた」という説にも、驚きつつも魅了されます。個人的にはハダカデバネズミが忘れられません。

 

 

⑧ 落合陽一『これからの世界をつくる仲間たちへ』

いわずと知れた落合氏。落合氏の作り出すモノの根底にある思想的な面を、比較的平易な形で知ることができる一冊。今後の世界の行方、自分の身の振り方を考えるうえで役立つ本と思います。

 

⑨ 福岡伸一生物と無生物のあいだ

科学的ながら、感動的。生命とは一体何かについて考えを深める時間をくれます。分かりやすい文章で、とっつき易いと思います。

 

⑩ サイモン・シンフェルマーの最終定理

作者は科学ジャーナリストですが、まあ博士号持っているので、おまけということで。

数学関係はからっきしの私ですが、フェルマーの最終定理をめぐる人々の話なので、そんな私でも大丈夫。数世紀に渡る壮大な研究の歴史に胸がアツくなる一冊です。

 

いかがでしょうか?この機会に「研究者ってなにしてるの?」と興味を持ってくれる人が増えたら、とても嬉しいです。

長くなってしまいましたが、今日はこんなところで。