文系PhDの日常

実学から遠い文系;博士号ほしい;海外留学中

クラウンドファンディングで三千万の研究資金を集める:院生の考えるお金と研究の話(続)

こんにちは、はたえるどです。

先日、「科学への投資ってどういうこと?科学への投資がギャンブルってどういうこと?」という内容の長文記事を書きました。

 

phdnonichijo.hateblo.jp

 

今日は続編ということで、「国立大学には研究資金がないのだよ」ということと「だからお金が欲しい人は自分で獲得するしかないのだ」という話を(短く!)したいと思います。

 

さて、記事タイトルにもある三千万を集めた研究者とは、飛ぶ鳥を落とす勢いの落合陽一氏。

クラウドファンディングで約2800万の研究資金を獲得しました。(落合氏は他にも複数のクラウドファンディングを成功させているので、総額はとんでもないことになると思われる。)

 

readyfor.jp

 

落合氏は国立大学に所属していますし、行政からの研究資金も獲得しています。

では、なぜそれに加えてクラウドファンディングをするのか?

 

それは「国からもらう教育費・研究費では足りないから」です。

落合氏は、米良はるか氏(READYFOR株式会社代表取締役)との対談

 

例えば、薬品は買えても薬品棚は買えない。研究員は雇えても机は買えない。ルールとして必要な備品が買えないから、研究環境を作るための資金は、どこの大学も足りていないと思う。 

 

 と述べています。

「新しい人が来ても机が買えない?んな阿保な!?」と思われるかもしれませんが、はっきり言ってこれは「あるある」だと思います……。

 

落合氏自身の経験として

 

僕は27歳で筑波大学でラボ(デジタルネイチャー研究室)を始めたんだけど、着任当初はあらゆるお金がなくて、自宅から工具とか部品とか研究機材を大量に持ち込んだ。うちの研究室にあるもので研究室ラベルが貼ってないものは大抵僕の私物。そのくらい困っていて、その流れで、クラウドファンディングもしたんです。

 

という苦労話も。

 

それに、GDPが減っていくなかで巨額の資金が必要な研究を国からの支援のみで実現するのは難しくなりつつあることも(Youtubeの動画で)指摘していますね。

 

そして、特に実績もない、チーム(研究仲間)もいない若手研究者が資金を得るには

 

若い人がラボを回していくには、企業から投資を受けるか、自分で会社を立ち上げるしかない。

 

と指摘しています。

つまり自分でカネをもぎとってくるしかないのです。

そして、その手段の一つとしてクラウドファンディングがあるわけです(上で落合氏が言っている通りですが)。

 

もちろん簡単な道ではないでしょう。アカデミア(の端っこ)にいる私であっても、「科学に投資しよう」という思考には咄嗟にならないですもんね……。

 

しかし今回の本庶さんや落合氏のことをきっかけに、「科学に投資しよう」という意識が少しでも芽生えてくれればいいなと思っています。

 

そして科学への投資は個人で今すぐ始めることができる!

科学系のクラウドファンディングってどんなプロジェクトがあるのだろう?という場合はacademist(アカデミスト)とかを是非サーフィンしてみてください!

 

academist-cf.com

 

科学への投資でより良い社会を実現できるよう、私も科学者の端くれとして頑張ります!

 

今日はこんなところで。

 

*追記*

記事中で紹介した落合氏の発言は以下の記事の引用です。分かりにくかったのでリンク貼っておきます↓

落合陽一×米良はるか「大学から未来を担う若手を創出するために」(前編)